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あの日の沖縄

【季節の話題・夏】旧盆

 旧暦7月13日から15日は旧盆です。沖縄では旧盆はとても重要な年中行事です。
 盆の入りである13日は「ウンケー」と言い、あの世から祖先の霊をお迎えする日です。14日は「ナカヌヒ」(中日)、15日は「ウークイ」、祖先をあの世にお送りする日です。
 この三日間、お中元を携えて親族を訪ね、仏壇に線香を上げる人、それを迎えてもてなす人、どちらも忙しく過ごします。ウークィには、仏壇のある家に親族が集まって祖先の霊を送ります。旧盆は親族の絆を実感する機会でもあります。
  旧盆用の買い出しは、いまも昔も大仕事です。当館の所蔵資料に、1933年(昭和8)頃に、旧盆用の臨時市を撮影したと思われる一枚の写真があります。仏壇に供えるサトウキビがたくさん立てかけてあるのが見えます。左手には砂糖倉庫、右手には那覇市役所の塔があります。

 那覇市旭町の臨時市?(旧盆前の臨時市か)【0000010112】

 1945年(昭和20)の沖縄戦以降、米軍は沖縄を占領していましたが、1947年(昭和22)8月30日付けで琉球列島米国軍政本部指令第39号「8月30日御盆ヲ沖縄ノ宗教祭日トスル告知」を発しました。この年のお盆(旧盆)を公休日として認可し、沖縄民政府職員らは休んでよいとされています。

 
軍政府指令第39号「8月30日御盆ヲ沖縄ノ宗教祭日トスル告知」1947年8月20日【RDAP000005
 この指令の根拠となっている沖縄列島米国軍政本部指令第20号(1946年12月1日)は、沖縄民政府の組織、職掌、俸表、会計規則並びに会計手続きを定めていました。米軍は住民による民政機構として沖縄民政府を設立しましたが、沖縄民政府職員の服務や組織なども厳しく管理していました。

 旧盆の頃には、県内各地で芸能が演じられます。エイサー踊りや、八重山諸島のアンガマ、波照間島のムシャーマなどは有名です。戦後、現・うるま市の平安座島で、海兵隊の司令官や海兵隊基地周辺の町長・村長らの会合のあと、住民が芸能を披露している写真もあります。

海兵隊基地周辺の市町村長と軍司令官の会合のあと盆踊りを披露する平安座島婦人会 1958年9月3日【0000112250/75-22-3】 

 時代は下って1971年(昭和46)、旧盆で人の移動が繁くなることから、44のタクシー会社が琉球政府の陸運課に合わせて54台の臨時増車を申請した文書が残っています。お中元の包みを抱えて行き来する様子は変わらないようですね。

旧盆臨時増車タクシー 1971年6月1日【R00067114B】