沖縄県公文書館 > 沖縄関係資料 > ジェームズ・ランパート文書、[1968~72年]

沖縄関連資料

ジェームズ・ランパート文書、[1968~72年]

米ペンシルヴァニア州カーライルの米国陸軍軍史研究所から収集した「ジェームズ・ランパート文書、1925~71年」を公開しました。(平成23年3月31日)

【出所】
米国陸軍軍史研究所(U.S. Army Military History Institute)
個人文書(Individual Papers)
ジェームズ・ランパート文書(The James Lampert Papers)

【資料群解説】
米国陸軍軍史研究所(U.S. Army Military History Institute)は、ペンシルヴァニア州カーライルにある米国陸軍の研究施設で、陸軍関係者や関係機関から寄贈された資料やオーラルヒストリーなどを所蔵しています。元々は、陸軍大学(U.S. Army War College)の構内にあったため、そこを訪れる研究者からは長い間「カーライル・バラックス」(barracksは兵舎の意味)との名称で親しまれていました。
アメリカによる沖縄統治は終戦直後の一時期を除いて陸軍省が担っていたこともあり、同資料館には多くの沖縄関係資料が収蔵されています。その代表的なものが、高等弁務官の個人文書で、第3代ポール・W・キャラウェイ、第6代ジェームズ・B・ランパートからの寄贈資料があります。キャラウェイ文書には陸軍士官学校時代から陸軍退官後までの書簡、スピーチ、記事切り抜き、履歴書などが含まれています。初代高等弁務官ジェームズ・E・ムーア(James E. Moore)の文書もありますが、分量は少なく、沖縄関係は含まれていません。
その他、『琉球列島の軍政』(Military Government in the Ryukyu Islands, 1945-50)を著したアーノルド・G・フィッシュ二世が執筆のために集めた資料、『最後の決戦』(The Last Battle)を著したロイ・アップルマンの資料、第2次世界大戦退役軍人コレクションなども寄贈されています。

【シリーズ解説】
ジェームズ・B・ランパート(1914年~1978年)は、米陸軍士官学校、マサチューセッツ工科大学などで学び、第2次世界大戦中はアジア戦線で主に工兵隊に所属、戦後はマンハッタン計画(原爆製造計画)、原子力発電所の開発などにも携わりました。第6代高等弁務官として1969年1月に赴任し、沖縄が日本に返還される1972年5月まで務めました。
ランパート文書には、高等弁務官時代の書簡、電信文、屋良朝苗主席との会談メモや電話録など、いわゆる「公文書」が多数含まれています。

【作成期間】1968~1972年
【数量】11簿冊
【資料種別】文書
【公開年月】2011年月
【沖縄県公文書館における分類】沖縄県公文書館資料/その他資料/文書/米国収集資料/陸軍/陸軍軍史研究所
【主言語】英語
【原本/複製】ゼロックス・コピー
【公開・非公開】公開
【利用/複写制限】無/無
【検索ツール】沖縄県公文書館資料検索データベースARCHAS
【関連資料群】琉球列島米国民政府文書(USCAR文書)
【主な参考文献】
大田昌秀『沖縄の帝王 高等弁務官』(久米書房、1984年)
宮城悦二郎『占領27年 為政者たちの証言』(ひるぎ社、1993年)
仲本和彦「在米沖縄関係資料調査収集活動報告IV: 軍資料館、大学図書館編」『沖縄県公文書館研究紀要』第11号(2009年3月)、1~16頁