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沖縄関連資料

河村只雄資料に含まれる地誌、報告書等

【作成期間】  1932年〜1939年頃

【シリーズ解説】
  河村只雄は1893年(明治26)山口県生まれの社会学者です。『家族の起源』や『南方文化の探究』、 『続南方文化の探究 薩南、琉球の島々』等の著作で知られています。
  河村は、1920年(大正9)に同志社大学神学部専科を卒業し、後にシカゴ大学に学んで社会学博士号を取得しました。帰国後は文部省嘱託となって学生思想問題の調査を担当し、1932年(昭和7)以降は国民精神文化研究所の所員として活動します。1929年(大正4)からは立教大学でも教鞭をとっています。1936年(昭和11)から1940年(昭和15)まで、5回にわたって南西諸島や台湾の民俗学的調査に入り、研究に強い意欲を示しましたが、1941年(昭和16)1月3日、47歳で早世しました。

  河村の残した資料は、遺族のご厚意により1998年3月に当館へ寄贈されました。ここではその中から、河村が沖縄調査旅行の際に収集したと思われる地誌や報告書7冊のうち2冊をご紹介します。
  河村が勤務した国民精神文化研究所には、全国中等学校教員を対象とする教員研究科があり、沖縄県の教員も派遣されていたようです。河村はここで知り合った教員たちに沖縄調査の協力を求めたと思われます。

【公開年月】  2014(平成26)年10月

【主 言 語】  日本語

【数   量】  7件

【資料サンプル】

「郷土調査」  資料コード0000117120
  屋我地島の5つの字についての調査報告です。屋我地小学校の教員たちがまとめたものと思われます。調査時期に関する明記はありませんが、最新情報としては昭和14年2月末の戸数調が掲載されていることから、それ以降に作成された冊子と推定されます。
  項目は、1.行政区画及沿革 2.区域 3.面積 4.戸数及人口 5.地勢及地質 6.気候及生物 7.産業 8.教育 9.財政及経済金融 10.交通貿易及通信 11.衛生附家事 12.兵事 13.風俗習慣 14.宗教 15.民謡及博説 16.俚諺 17.名所旧跡 18.人物史博となっています。
  「教育」部門には「不正語調査」や「標準語励行委員会規約」などの記述も見られます。

「調査事項 昭和拾参年六月二十四日」  資料コード0000117126
  宮古郡伊良部校の教員が実施したと思われる、学区内の民俗調査報告です。 この綴には、河村の名前で作成された調査依頼書と、その質問項目にそった報告書が合冊されていることから、河村が調査に先立って現地の人々に調査項目を示し、現地の教員たちがそれに応える形で調査したことがわかります。
  調査内容は「一般土俗(出産、結婚、葬式)」「神事」「アヤグ」「家族制度」「財産制度」「神話・伝説」となっており、当時の伊良部の人々の暮らしを知ることができます。
【沖縄県公文書館における分類】
沖縄県公文書館資料/その他資料/文書/個人文書/その他/河村只雄資料

【資料種別】  文書・刊行物

【利用または複写条件】  一部制限あり

【検索ツール】  沖縄県公文書館資料検索ARCHAS21

【原本/複製】  原本

【参考論文】
齊藤 郁子 「河村只雄日記について―『河村只雄日記行程表』をもとに―」 (『沖縄県公文書館研究紀要』第10号所収 2008年)
河村 望 「解説」 (河村只雄 『南方文化の探求』 所収 1999年 講談社)