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違いを作る(005) 國場明美さん(沖縄県企業局)

 

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 文書管理のあり方と保存期間が満了した文書の公文書館への引渡しに「違い」を作り出した行政職員を紹介するシリーズ「違いを作る」。約1年ぶりとなる記事は、県企業局の國場明美(くにば・あけみ)さんです。企業局の組織再編準備に伴って、公文書館への文書引渡しは平成19年度にいったん中断していました。平成20年度には引渡しが再開しましたが、そこには並々ならぬ苦労があったことがインタビューからうかがえました。 

 

 

  平成20年度に企業局総務企画課に異動し、はじめて文書担当をすることになりました。ちょうど組織再編によって、企業局本庁がそれまでの5課17係体制から3課10班体制になったときでした。
 

 総務企画課が管理している企業局の書庫は、完結して引き継がれた文書だけを保管しておくのですが、このときは事務室の文書が書庫の通路にうずたかく積まれていて、足の踏み場もないほどでした。つまり、組織再編に伴って事務室保管文書もそれぞれ新しい班の事務分掌に沿って改めて引き継がないといけなかったわけですが、その作業がまだ完了しておらず、「とりあえず」の状態で書庫通路に置かれていたわけです。そこでそれら文書を新しい班へ「仕分ける」作業を行いました。


  さらに、公文書館への文書引渡しを再び軌道に乗せるため、会議室を数ヶ月間借り切って文書を整理しました。対象となる3ヶ年間分の紙文書の確認、移動、整理、公文書館への引渡し及び廃棄については、総務企画課主導で行いました。そして各課の担当の方々に各課の箱番号の整理、システム入力、編集を支援していただきました。引渡し再開は、各課担当者の方々のご協力のたまものです。本当に感謝しています。

 

  また、平成18年度、19年度に当時の総務課に引き継がれた文書も未整理だったので、その整理も併せて行いました。やがて公文書館への文書引渡しのめどがつき、10月に138件の文書を引き渡したわけです。

 

 文書担当になる以前から、公文書館の名前は知っていましたが、歴史的に貴重な資料を保存公開しているところ、というイメージであり、現在の自分たちの業務やそこで作成される文書とは直接関係のないものだと思っていました。でも、実際には私たちの文書が公文書館で残されることにより、将来の県民から歴史的価値ある文書として見てもらえるのだということがわかってきました。
 
  ただ、はじめのころ難しいと思ったのは、公文書の引渡し準備のための作業の流れや事務量が見えなかったことと、そもそも何が将来の歴史資料になるのか判断がつかず、したがって何を引き渡してよいかわからなかったことでした。しかしながら、公文書館の専門職員と相談する中で作業の「道筋」が見えるようになりましたし、公文書の歴史的価値の判断については公文書館に任せて、こちら側としてはとにかく文書を引き渡すことに専念すればよいということがわかり、気が楽になりました。
 
   重要な事業の文書ほど担当者がかわると管理できなくなるという現実があります。それならば公文書館と相談の上で引き渡して、書架に「眠っている」文書を広く長い目で県民のために活用してもらうほうがよいと思います。私たちは毎日、文書で仕事をしていますが、定期的に文書を公文書館に引渡すことにより、普段から文書を整理しておく習慣がつきますし、執務環境もよくなるはずです。なによりそれは、自分たちが関わってきた仕事の価値が、公文書によって将来に伝えられて行くことだと思うのです。

(インタビュー日:平成21年7月6日)

 

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