沖縄県公文書館 > 公文書館通信 > あの日の沖縄 > 【季節の話題・夏】八月十五夜(ハチグヮチジューグヤ)

あの日の沖縄

【季節の話題・夏】八月十五夜(ハチグヮチジューグヤ)

 
 旧暦8月15日の夜は八月十五夜(ハチグヮチジューグヤ)といい、古くからお月お祭り(ウチチウマチー)という「月拝み」や月見の宴が催されています
 この日の前後3日間、農村では豊年祭の村遊び(ムラアシビ)が盛大に行われる地域もあります。狂言、組踊り、獅子舞、棒術、綱引き、宮古ではクイチャーの踊りなどがあります。農村に限らず、職場で「月見会」を開いて親睦を深める習慣もあるようです。
 
 八月十五夜のお月見には、フチャギを作って、仏壇や火の神(ヒヌカン)にお供えします。フチャギは小豆をまぶした餅で、あっさりとした塩味が普通ですが、最近は甘いものもあります。
 「八月十五夜の茶屋」(The Teahouse of the August Moon)という小説が、1951年にアメリカで発表されました。これは戦後初期の沖縄を舞台にしており、作者のヴァーン・スナイダーは、1945年(昭和20)の沖縄侵攻作戦に従軍し、占領行政に携わった人物です。小説は舞台化されて1953年(昭和28)からブロードウェイで上演され、1956年(昭和31)には映画にもなり、いずれも大人気を博しました。
 映画には、グレン・フォード、マーロン・ブランドといった有名俳優や、京マチ子、沢村美司子(沖縄出身)らが出演しました。沖縄音楽は沖縄出身の金井喜久子が担当しています。(Metro Goldwyn-Mayer Picture制作 2時間4分 カラーVHS 資料コード【0000015142】)。
 
『Teahouse of the August Moon 映画「八月十五夜の茶屋」台本』
1955年8月10日完成版  脚本:ジョン・パトリック【0000015138】 レイモンド・阿嘉文書

 日本では「米国の海外占領軍を痛烈に皮肉った報復絶倒巨大作」との宣伝文句で、1957年(昭和32)の正月映画として封切られました。
那覇市内にはこの作品にちなんでTeahouse August Moonと呼ばれた料亭がありました(和名は「料亭松乃下」)。この料亭は、戦前は遊郭として知られた那覇の辻地区を再興するため、地元で働いていた女性が1952年(昭和27)12月に開店し、米軍人・軍属や地元名士の社交場として繁盛しました。

那覇市辻にあった”八月十五夜の茶屋”
「The Teahouse of the August Moon」にちなんで名付けられた。
1954年3月30日撮影【0000112316/ 17-35-3】
“八月十五夜の茶屋“の玄関 1954年【 0000112315/ 17-03-1】