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あの日の沖縄

1970年10月10日 沖縄三越が営業を開始

  沖縄三越の前身は、1957年(昭和32)6月4日に設立された株式会社大越です。

 大越が経営した大越百貨店は、沖縄山形屋、琉球貿易と並ぶ思い出の百貨店でした。


大越百貨店前 クリスマス歳暮大売出し 1960年 【0000108873/045624】

 1970年(昭和45)、大越は事業拡大のため、東京に本社をおく株式会社三越と業務提携を結ぶことになりました。同年4月4日に両社の間で交わされた申し合わせ事項には、大越の商号を「沖縄三越」と変更すること、大越の増資分の株式25%を三越が保有することなどが記載されています。8月26日、三越は大越に対する外資導入免許証を取得し、10月10日、大越は沖縄三越として営業を開始しました。 

 沖縄では、1952年(昭和27)以降、経済再建と健全な地元産業の育成を目的に、外国資本導入政策がすすめられていました。米国統治下にあった沖縄では、日本の企業が沖縄の企業との業務提携をするためには外資導入申請が必要でした。

 当館所蔵、琉球政府文書の中に、三越が大越との業務提携をする際に提出した「外資導入免許申請関係書類」があります。


「外資導入免許関係書類 株式会社三越 425」【R00065429B】
 
 沖縄三越は、創業57年の歴史に幕をおろし、2014年(平成26)9月21日に閉店しました。