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あの日の沖縄

1947年9月19日 「天皇メッセージ」伝えられる

 1947年(昭和22)9月19日、宮内府御用掛寺崎秀成は対日理事会議長兼連合国最高司令部外交局長ウィリアム・ジョセフ・シーボルトを訪問し、米国による沖縄の軍事占領に関する天皇の見解を伝えました。シーボルトはその内容をまとめ、同月20日付で連合国最高司令官に、同月22日付で米国国務長官に報告しました。
 
「General Records of the Department of State, Central File, 1945-49 Box No.7180 Folder No.1」(シーボルトから米国国務長官に宛てた文書)【0000017550】
 内容は概ね以下の通りです。
(1)米国による琉球諸島の軍事占領の継続を望む。
(2)上記(1)の占領は、日本の主権を残したままで長期租借によるべき。
(3)上記(1)の手続は、米国と日本の二国間条約によるべき。

 メモによると、天皇は米国による沖縄占領は日米双方に利し、共産主義勢力の影響を懸念する日本国民の賛同も得られるなどとしています。

 1979年(昭和54)にこの文書が発見され、象徴天皇制の下での昭和天皇と政治の関わりを示す文書として注目を集めました。天皇メッセージをめぐっては、日本本土の国体護持のために沖縄を切り捨てたとする議論や、長期租借の形式をとることで潜在的主権を確保する意図だったという議論などがあり、その意図や政治的・外交的影響についてはなお論争があります。

 参考文献:宮内庁『昭和天皇実録第十』2017年,千石雅仁発行.